血液透析は、週に数回・1回あたり4時間前後の治療を継続して行う必要があり、患者さまにとって生活の一部となる長期的な医療です。
当院では、初診から透析導入、定期透析、そして日々のフォローまで、一貫して安心していただける体制を整えています。
ここでは、透析治療がどのように進むのか、初めての方にもイメージしていただきやすいよう、具体的な流れを説明します。

※当院で対応しているのは安定期の定期透析以降の処置となります
01.初診・事前相談
透析を開始する前に、現在の腎機能や体調、生活状況を詳しく把握し、今後の治療方針を一緒に考えます。
●問診・医師による診察
腎臓の病気の状況、過去の治療歴、合併症の有無、普段の生活リズムなどを丁寧に聞き取り、透析の必要性と治療目標を確認します。
●検査
透析導入前には以下の検査を行い、身体の状態を把握します。
- 血液検査(腎機能・電解質・貧血など)
- 心電図
- 胸部レントゲン
- 超音波検査
- 血管の状態確認(シャント作成の判断材料)
これらの結果をもとに、透析方法・導入時期・必要な準備について丁寧に説明します。
02.シャント作成(透析への準備)
血液透析では、治療中に一定量の血液を安定して循環させる必要があります。
そのため、腕に「動静脈シャント」という専用の血管をつくる手術を行います。
手術は比較的短時間で、通常は局所麻酔で行われます。

シャントが成熟するまでには数週間かかるため、その間は血管の状態を定期的に確認しながら治療開始の準備を進めます。
また、シャントの管理方法(腕を締め付けない、過度な負荷をかけないなど)も事前にしっかり説明します。
03.透析導入(治療開始)
準備が整うと、いよいよ透析治療がスタートします。導入期は身体が透析に慣れるまで慎重に進めるため、透析時間を短めに設定し、体調の変化を細かく観察しながら行います。
導入期のポイント
- 体調の変化を細かく確認
- 透析後の倦怠感や血圧の変動に注意
- 不安や疑問を相談しやすい環境づくり
初めての治療に不安を抱える方も多いですが、スタッフが丁寧に寄り添いながら、一つずつ不安を解消できるようサポートします。
04.定期透析(安定期)
透析は通常、週3回・1回4時間前後で行います。当院では、患者さまの生活リズムに合わせた無理のないスケジュール設定を心がけています。
定期透析の流れは以下の通りです。
(当院で対応している処置はここからとなります)
【1】来院・体調チェック
来院後、まずは以下の項目を確認します。
・体重(除水量を決定)
・血圧
・体調の変化(むくみ、息切れ、食欲など)
・シャントの状態(血流や感染の有無)
体調の変化がある場合には事前に医師、看護師、臨床工学技士が対応します。
【2】穿刺(透析の準備)
看護師、臨床工学技士がシャントに針を刺し、ダイアライザー(人工腎臓)へ血液を送ります。
穿刺時の痛みに配慮し、患者さまの状態を確認しながら慎重に行います。
【3】透析中の管理
透析中は医師・看護師・臨床工学技士が連携し、安全に過ごせるよう機器の状態や血圧、心拍、症状の変化を細かくチェックします。
透析中に行う管理例
- 血圧・脈拍の定期チェック
- 体調変化(頭痛・吐き気・けいれん)の観察
- 透析装置の動作確認
- 透析条件の調整(水分量・血流速度など)
長時間の治療になるため、ベッドでリラックスして過ごしていただけるよう環境面にも配慮しています。
【4】透析終了・止血
透析が終わると針を抜き、圧迫して止血します。
その後、再度血圧・体重を測定し、体調を確認します。
05.透析中・透析後の生活支援
透析は単に「治療を受ける」だけでなく、日常生活との両立が重要です。
当院では治療中のサポートはもちろん、以下のような生活指導にも積極的に取り組んでいます。
- 食事指導(塩分・水分・カリウム制限など)
- 服薬管理
- 運動・リハビリの相談
- 感染予防
透析後の倦怠感、血圧変動、むくみなどによる生活への影響を軽減できるよう、患者さま一人ひとりに合わせた支援を行います。
06.定期検査とフォローアップ
透析治療は、血液検査や画像検査を定期的に行うことで、合併症や状態変化を早期に発見できます。
当院で行う主な定期検査
- 血液検査(毎月)
- レントゲン、胸部CT
- 心電図
- シャントエコー、腹部エコー、心エコー、甲状腺エコー、頚動脈エコー
- 感染症検査
- 栄養状態の評価
これらのデータをもとに、医師が月ごとの透析条件や処方内容を調整し、体調の維持をサポートします。
07.治療全体を通じて大切にしていること
天野医院では、透析治療を「生活の質を守る医療」と位置づけています。
だからこそ、以下の姿勢を大切にしています。
- 安全な医療を提供
- 痛みや不安に寄り添う姿勢
- 患者さまの生活背景に合わせた治療
- 合併症予防を重視
- スタッフ間の綿密な連携
- 透析環境の快適さを追求
透析治療は長い道のりですが、患者さまの「自分らしい日常」を守るために、医師・看護師・臨床工学技士が一体となって支援していきます。



